自然治癒力を高めるハーブとスパイス

ハーブ(herb)は、薬効のある植物の総称を言います。その種類は数千種類あるといわれています。
日本人に身近なハーブとしては、ワサビ、ショウガ、ミョウガ、サンショウ、ニラ、ヨモギ、スギナ、シソ、ニンニク、ドクダミ、ゴマなど多数あります。

「医学の祖」と呼ばれるヒポクラテス(紀元前5~4世紀)がまとめた医学書には薬効を持つ種類の植物について説明され、様々な病気の症状に対して効能を持つハーブの処方箋が細かく記されています。

古来より人々に欠かせなかったハーブ

香りのあるハーブは、古来より人間には欠かせない重要なもので、薬用、防腐、呪術の道具、異性をひきつける香料…様々な形で活用されてきました。

インディアンと呼ばれているアメリカ先住民は、セージの葉に火を付け、その煙に感謝と祈りを込めることによってその場所や人を癒す儀式を行なっていました。
古代ギリシャでは、神殿で必ずハーブ類を燃やし、その煙が天に届くときに人々の願いが天上の神々に届くと考えられていました。
エジプト人はハーブから香料を作り出す最高の技術を持っていたといわれ、花やハーブをそのまま圧搾して香液をつくり、様々な生活の場に役立てていました。

また、一般的に「香辛料」ともいわれているスパイス(spice)は、飲食物の風味付けをするために副材料として用いられる芳香性植物で、香りと色も辛味をもっているもののことですが、スパイスも身体を健康にしてくれる成分を含むハーブの一種です。
今や日本人の国民食といえるほどの人気のあるカレーは、10種類以上のハーブの集合体です。

『ハーブ療法』とは、自然治癒力を高めること

一部の植物に薬効が認められるものがあることについては、、世界各地に伝承されている数多くの伝統医学や民間療法で証明されております。また、現代医学にも大きく貢献し、その効能が活用されているものも少なくありません。
これらは「メディカル・ハーブ」と呼ばれています。

ハーブ療法とは、植物のもつ力と人の持つ自然治癒力を信じて病気を癒すものです。
漢方の基本理念では「人間の中でバランスが崩れたり歪みを生じた場合に、病気という形で現れる」といわれており、ヨーロッパのハーブ療法では「ハーブは人間を治すのであって、病気を治すのではない」と考えられています。

生きた植物の成分は化学的に合成された薬よりも人体組織に容易に消化吸収され、人間が本来持っているホメオスタシス機能を引き出して自然治癒力を高めてくれるのです。

健康増進のために効果的な摂取方法はハーブティー

ハーブを理想的に摂取するためには、ハーブティーやカレーのように、できるだけ自然に日常生活の中で取り入れることです。
ハーブに含まれるタンニン、フラボノイドといった抗酸化成分は通常セルロースでできた植物細胞の中に閉じ込められていますが、ハーブティーとして加熱することによって初めて溶け出します。
植物のもつ抗酸化作用は、生の野菜をすりつぶしたものよりも、野菜の煮汁のほうが10~100倍も強いと言われています。
ハーブティーとして加熱してハーブを摂取することは、非常に有効な方法です。